不飽和脂肪酸

アラキドン酸を詳しく分析

n-6系不飽和脂肪酸であるアラキドン酸は、必須脂肪酸の一つです。
体内で合成する事が出来ないので、食品を摂取する事が必要な脂肪酸です。
ビタミンFと呼ばれるようにビタミン様の作用を持っています。
細胞膜を構成する主要成分の一つであり、脳の機能向上や脳の神経新生に欠かせない重要な成分であることがわかっています。

脳や肝臓、皮膚など様々な組織に存在しています。
胎児はこの成分を利用し母親のお腹の中で脳や体を成長させていくため、妊娠中の方は不足しないように心がけていくことが必要です。
母乳で栄養を取る乳児も体内でアラキドン酸の合成能力が低いので、母乳で不足する場合にはアラキドン酸配合の粉ミルクなどを併用し、補っていくことが必要といわれています。

脳の高度な機能は神経細胞が作り出しますが、この神経細胞を作り出す元となるのがアラキドン酸です。
神経新生を行う上で、ドコサヘキサエン酸と共に必要不可欠な成分として脚光を浴びています。
大人になると重要ではないといわれていたのですが、大人になってからでも脳は細胞新生を行っていることが判明し、不足することで痴呆などの症状を悪化させるといわれています。
逆に痴呆の予防にアラキドン酸が役立つといわれ、現在も研究が進められているのです。

脳の海馬という部分に多く存在しているアラキドン酸は、記憶するという事に深く涵養しています。
また学習能力向上においても必要不可欠な成分という事が知られ、仕事や勉強への効果もあるのではないかと期待されています。
こうした様々な要素に加えて、コレステロール値の低下、免疫力の向上、高血圧の予防など、生体調節ホルモンのプロスタグランジンの材料となるアラキドン酸は、生活習慣病などへの効果も期待されているのです。

こうしたアラキドン酸の詳細を知ると、私たち現代人に重要であることがわかります。
通常の食事から必要量を摂取できる成分ですが、高齢になると合成能力が落ちる上に、体内の量が減少していきますので、高齢者は積極的な摂取が望まれます。


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