不飽和脂肪酸

アラキドン酸で免疫力向上効果

アラキドン酸は、乳児や胎児の脳の発達、身体の成長に欠かせない成分として広く知られるようになってきています。
以前は大人にはあまり関係のない成分と位置付けられていたのですが、近年、脳の海馬という記憶をつかさどる部分に多く存在することがわかり、アラキドン酸を摂取することで痴呆などにも効果が期待出来るのではないかと研究が進められています。

アラキドン酸は、このほかにも有用な働きを持っていますが、中でも免疫力向上の働きは多くの研究者が注目しているところです。
この成分による免疫力向上の働きには、プロスタグランジンという物質が深くかかわっています。
細胞膜に多く含まれているアラキドン酸は酵素「ホスフォリパーゼ」によって切り出され、その後、更に酵素「シクロオキシゲナーゼ」がプロスタグランジンを合成します。
このプロスタグランジンは、生体調整ホルモンです。
整体調整ホルモンというのは、生きていくために必要で重要な生体機能のバランスを取るホルモンのことで、プロスタグランジンこそ、免疫機能を調整する働きを持っているのです。

免疫力に深くかかわる成分というとアミノ酸、必須脂肪酸、ビタミンなどがあります。
この必須脂肪酸の一種がアラキドン酸です。
必須脂肪酸は体に必要だけれど、体内でほとんど合成できないため、食品類から摂取する事が必要な脂肪酸です。
アラキドン酸は、神経系や生殖系、情報伝達系などに効果を持ち、特に免疫系の効果も高いことがわかってきています。

現代に生きる人たちは脂肪過多状態になっているといわれていますが、不飽和脂肪酸の場合、不足しています。
必須脂肪酸となる不飽和脂肪酸、つまりアラキドン酸などが不足してしまうと、疲労感がある、肌が乾燥しやすい、消化能力が弱い、更にはうつなど精神的な面にも影響が出てきます。

現代人は免疫力が低下傾向にあるといわれていますし、特に高齢者、乳幼児などは免疫力が低いので免疫力を向上する食品類を積極的に摂取する必要があるのです。
免疫力向上を考える場合、アラキドン酸はとても有用な成分といえます。


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